先々代の器をヒントに、現代の暮らしに嵌る器を目指す
「何が利久窯の魅力だろうか」それを考えていたとき、やはり先々代の仕事からヒントが見つかりました。無造作に積んであった古い器の山の中に、先々代が創った食器が埋もれているのを見つけたのです。形の面白いもの、柄の面白いもの、市場のニーズに応えてあらゆる器を創ってきた有田らしいデッドストック。その中に、志野焼を思わせる器がありました。有田焼の技法で創られた「土もの」風の器です。それには「土もの」の魅力を備えながら、しかも「土もの」そのものとはひと味違う、有田焼の良さがありました。